賃貸物件の鍵の紛失と対処について

Post date: 2020年9月10日


先日、外国人のテナント様から賃室の鍵を紛失されたとの連絡がありました。
なくされたのは週末とのことで、土日と二晩別の場所で過ごされ、休み明けに連絡がありました。
管理会社は週末も対応可能だったようですが、ご本人は日本語が不自由で、普段より住宅関係のことなどは弊社や英語対応可能な仲介会社を通して行っているため、弊社に問い合わせをされたようでした。 

スペアキーが部屋にあるのでとりあえず中に入れれば大丈夫ということだったので、管理会社に連絡し管理用の鍵を手配しました。  管理会社から鍵を受け取り、二日ぶりにやっと部屋に入ることができたのですが、部屋にあるはずのスペアキーが見つからず。 数日間探しましたがどうしても出てこないということで、いつまでも管理鍵を借りているわけにはいかず新しい鍵を手配することに。 

管理会社に新しい鍵をお願いすると、スペアキーを作成するかシリンダーごと交換するか二通りの方法があるといわれました。 費用はスペアキーが数千円で、シリンダー交換は2万円弱です。
退去時には元々借りていたオリジナルの鍵を返却しないとなりませんが、返却できない場合はシリンダーごと交換しなければならなくなります。
紛失した鍵を今後見つけることができるのであれば、今回はスペアキー作成を選択した方が費用は安くすむのですが、探し出すことは無理だろうとのことでシリンダー交換をすることになりました。

退去時には今回作成した鍵を返却すれば別途鍵交換費用は発生しないのですが、また紛失してしまえばまたシリンダー交換ということになり、それならあの時スペアキー作成にしておけばよかった、ということになりかねませんので判断が難しいところです。
以下、外国人テナントに知っておいてほしい鍵紛失時の対応です。

 

鍵紛失時の対処等

ベランダや窓から入ったりすると不審者と思われ、近隣に迷惑がかかってしまいますので、 速やかに管理会社に連絡するようにしましょう。(管理会社の連絡先はあらかじめ緊急連絡先のひとつとして携帯電話等に登録しておくとよいです。)
時間外で管理会社に連絡がつかなければ、なるべくホテルや友人宅等安全な場所で過ごすようにしましょう。
どうしてもすぐに入りたい場合は開錠の専門業者を呼ぶという方法もありますが、深夜は割高で、マンションにより開けられないことがあります。
また、専門業者等を利用し部屋に入ることができ、スペアキーを取ることができたとしても、それを無断で複製してはいけません。 安価だからといって自分でみつけたところでコピーを作ったとしても、返却時にオリジナルの鍵を返却できなければシリンダーごとの交換になります。 鍵だけでなく、シリンダーそのものの交換も無断で行ってはいけません。 シリンダーを変えてしまうと、緊急時に管理会社で対応できなくなりますので安全上の問題があり、また、契約違反として契約を解除されてしまう可能性もありますので注意が必要です。


この一件で、鍵を紛失した場合は以上の事を、特に退去時にスペアキーから複製を作成して返還すればよいわけではないことを、契約の段階でしっかりと理解していただくことが大切だとあらためて思いました。